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有限会社バースコム
■ 会社名: 有限会社バースコム
■ 事業内容: 小売店、飲食店経営
■ 導入サービス: プロの接客を目指す「意識改革研修」
北海道、東部の町、中標津(なかしべつ)で、大手コンビニエンスストアチェーン店と飲食店を経営する加藤昌之氏(44歳)。自ら熱心に従業員教育に取り組んだ結果、コンビニエンスストアは、数千店を越えるチェーン店の中から「従業員教育の充実で売上を伸ばした優秀店」に選ばれるほどになった。飲食店も、コンビニエンスストアでの経験を生かし、着実に常連客を増やしている。現在、さらにレベルアップを図ろうと、プロの接客を目指す研修を実施中だ。参加者から「意識が変わった」「チームワークが良くなった」「新しいチャレンジを始めた」など、熱い感想が寄せられている研修の内容と効果について詳しく伺った。
  1. 漁師から社長に転身
  2. ミーティングとコミュニケノートで従業員定着率、売上アップ
  3. SHSプログラム~従業員が自ら気づき実践するための研修~
  4. 研修に参加した従業員の反応…「楽しい」「分かりやすい」「ズボっとはまる」
  5. ジョブカード制度活用で助成金取得
  6. SHSへの評価
  7. 今後のバースコム…商売は「笑売」から「勝売」へ
漁師から社長に転身
そら
バースコム様店舗ホームページ
― バースコムについて教えてください。

大手コンビニエンスストアチェーン店1店舗、知床や中標津など地元の食材にこだわったジンギスカンの店「知床ジンギスカン そら」1店舗を運営しています。
コンビニエンスストアは50坪、「そら」は、43席、35坪、どちらも生活道路沿いの路面店です。パート、アルバイトを含み従業員数は19名、年商は約3億円です。
私は、会社全体の経営を見ていますが、必要に応じ店に入ることもあります。

― 加藤さんについて教えてください。 

私は高校を出てすぐ、知床半島の東に位置する羅臼(らうす)で漁師になりました。
漁師は大好きだったのですが、そのうちどうしても社長になりたくなり、漁師を辞めて、2000年に34歳でコンビニエンスストアを始めます。
なにをするかいろいろ迷いましたが、結局家族も賛成してくれたコンビニエンスストアを選びました。
当時、羅臼はコンビニエンスストア開業に必要な条件を満たさなかったため、代わりに、チェーン本部から提案されたのが中標津でした。中標津には知り合いも全くいませんでしたが、腹をくくって開業を決めました。
勝手に決めて、いきなり「中標津に引っ越すぞ!」と宣言した時は家族は仰天してましたね。


ミーティングとコミュニケノートで従業員定着率、売上アップ
― コンビニエンスストア経営でいちばん苦労されたのはどういった点でしょう。

人の問題です。
漁師として生きてきた私にとって、特に女性従業員の面接は難関でした。
どういう人を雇うべきかよくわからないままに、雇うので、結局すぐ辞めることになり、また雇う、また辞める、この繰り返しでした。
でも24時間営業の店を自分と家族だけで回すのは不可能です。「なんとかこの店で長く働いてもらって、店を支えてくれる人へと育てていこう」そう心に決め、人を育てることに全力を注ぐようになりました。これが私たちの従業員教育の始まりでしたね。

― それでどういったことを始められたのですか。

人を育てるのにプラスになりそうなことを聞くと、とにかくどんどん試しました。
ずいぶん失敗もしましたが、うちに合った方法も見えてきました。
代表的なのがミーティングとコミュニケノートです。
従業員が店に入る曜日や時間帯は、それぞれ違うので、同じ店で働いていても、従業員同士が全く合わないままでいることが珍しくありません。
そこで週一回のミーティングを開き、ここでみんなが顔を合わせることで店に関わる情報や目標を共有し、一つのチームとして一体感を作るようにしました。
コミュニケノートも同様の狙いで始めました。
このノートには店でのできごとやお互いに伝えたいこと、やってもらいたいことを書いていきました。

― 具体的にどんな効果がありましたか。 

例えばおでん1000個をリレー式で売り切るといったことができるようになりました。
ミーティングでみんなで1000個売ると目標を決めたら、それぞれの時間帯で積極的におでんを売り、売れた数をノートに書き込んでいきます。
まず朝、店に入った従業員がノートに「300個売りました」と書き、次の時間帯の従業員は「700個いきました。残り300個お願いします!頑張れ!」とげきを飛ばし、最後の深夜勤務の従業員が「午前○時○分。おでん1000個完売!やったー!!」と仲間とハイタッチしながら書き込む。翌朝出てきた別の従業員が「やったね!おめでとう!」で締めくくる感じです。
こういった活動の効果で、従業員の定着率も売上も上がり、チェーン本部から表彰されるまでになった時には本当にうれしかったです。この時、開業から5年たち、私は39歳になっていました。
経営にも自信がもてるようになり、やりたいことをもっとやっていこうと2006年、40歳で「知床ジンギスカン そら」を開きます。
コンビニエンスストアで観光客の方に「美味しい店はないか」と聞かれることが多く、それなら自分たちで作ろうと思ったのが開業のきっかけです。


SHSプログラム~従業員が自ら気づき実践するための研修~
― SHSを利用されるようになった理由をお話しください。

事業を始めてから10年で、コンビニエンスストア、「そら」が共に好調で前年度比150%増の増収増益、最高益を達成しました。
でも10年続けてくると、さすがに従業員教育はマンネリ化してきて、新鮮さを保つのが難しくなってきました。それで外部の専門家にお願いしようと考えました。
「そら」で非常にお世話になった某メーカーの営業マンだった方が、SHSに転身されたこともあり、信頼感がありましたのでSHSに依頼したわけです。

― SHSのどういったサービスを利用されていますか。

うちに合わせて作ってもらったオリジナルプログラム「プロの接客を目指す意識改革研修」(※)です。
SHSがまず、私がどんな思いで商売を始めたか、これからどんな考えで続けていきたいかなどを中心にヒアリングして、これを土台にプログラムを提案してもらい、話し合いながら作っていきました。
私たちは10年頑張って最高益達成という素晴らしい結果を出しました。でも、もっともっと良くなっていきたいのです。
そのために選んだ目標が、「接客で日本一の企業になる」です。
現在、それなりの接客はできていますが、日本一の接客をするためには、これまでよりワンランク上の接客に取り組まなければなりません。私としては、社員全員にプロ意識を持って接客してほしいと考えています。
こういったことを、従業員自ら気づき、実践するきっかけとなる研修をお願いしました。
また、コンビニエンスストアと「そら」の従業員を集め、ともに接客業であるという視点で共通の研修を受けてもらうことにしました。


※バースコム様オリジナルプログラム 「プロの接客を目指す意識改革研修」:
第1部: 気づき~脱・自己満足~
「いらっしゃいませ」を言うことと、その気持ちまで伝えることは別問題。
伝えていると思い込んでいるだけの現状と、ワンランク上のコミュニケーションへの気づき。

第2部: 現場~プロの視点~
プロならどういう行動を取るべきか、現場を想定し考える。

第3部: 見える化~形に残す~
学んだことをマニュアルなどにまとめて共有。
*いずれもゲーム、個人ワーク、グループワーク中心に実施。
*小売部門、飲食部門双方の従業員が参加することで、異なる分野で働く仲間を理解し、お互いに学びあえる企業風土を作り、日本一を目指せる次の成長段階へと移行させる。



研修に参加した従業員の反応…「楽しい」「分かりやすい」「ズボっとはまる」
― 研修に参加された従業員の方の反応はいかがですか。

大変いいです。
研修のたびに従業員に感想を聞くのですが、3時間もかかる研修なのに「楽しい」「すごかった」「ズボっとはまる」「あっという間」といった答えが返ってきます。中には、どうしても研修を受けたいからと、2歳になる子どもを連れて参加する社員もいます。
正直私も研修に参加したいのですが、やはり従業員に研修を受けてもらいたいので、研修の間は、みんなの代わりに私がコンビニエンスストアに入って店番をしています。
個人ワークで自分の
考えをまとめる
私たちの研修は、ベテランから新人まで年齢も経験も様々な従業員が参加してますが、ゲーム形式※なので誰にとっても分かりやすく、楽しく学べる感じです。SHSの研修のテーマと私が日ごろ口にしていることは同じなのですが、切り口や従業員に伝わる度合いが全然違いますね。
従業員の中には研修で意識が変わり、それまでおとなしかったのに、はっきり意見を言うようになったり、空き時間を利用して新しく何かを始めようとする者も出てきました。


※ゲーム形式の研修とは…:
  • まず、ゲームを通じ、参加者に自らの課題を実感したり、気づいたりしてもらう。
  • 次に、ゲーム終了後の解説で、その気づきは何を意味しているのかを学び、これを仕事の中でどう活用できるかを考えてもらう。
  • 一方的に教えるのではなく、自ら気づくこと、これに解説を加えることで、深い理解と、自主的な行動を狙っている。
↓バースコム様で実施したゲーム形式の研修例
~花札ゲーム~
[使用するもの] 花札
[ゲームの特徴] 大半の人は経験したことがある簡単なコミュニケーションゲーム。伝える力、質問する力の高い人が成功する。
[ゲームを通じ参加者が実感する・気づくこと] 伝えたいことを正しく伝えるのは難しい。一方通行ではコミュニケーションは成立しない。
[ゲーム終了後の解説]
    ・意識しないと正確に伝えたり、聞いたりするのは難しい。
    ・正確に伝えるためにどんな工夫をすればよいか。
    ・「伝える」と「伝わる」は違う。
    ・相手の伝えたいことをしっかり聞くために、どんな質問をすればよいか。
    ・仕事でこの気づきをどう利用できるか。



ジョブカード制度活用で助成金取得
― 費用についてはいかがですか。

プログラムがジョブ・カード制度(※)の基準を満たした内容だったので、助成金がもらえることになり、とても助かりました。研修の間も社員には時給が発生するので会社としての負担は大きいですから。
こうした制度を利用すると、社員にとってキャリア面でプラスになる点も良かったです。

※ジョブ・カード制度
企業、教育機関などで実践的な職業訓練を受け、訓練終了後の評価結果である評価シートを得て、これらを就職活動やキャリア形成などに活用する制度。能力を高めることで、安定的な雇用へとつなげていく。国が力を入れている制度の一つ。
企業が一定の基準を満たした訓練を実施する場合、助成制度の活用による経費負担軽減が可能。



SHSへの評価
― SHSへの評価をお願いいたします。

今まで従業員教育は自分ひとりで考えてやって来ました。
今は一緒に考えてくれるSHSがいてくれるのでありがたいです。
感謝しています。良くやってくれていると思ってます。
コンビニエンスストアは、大変多くのお客様と接しますが、対応する時間は非常に短いものです。
しかも飲食店と違って、お客様から「ありがとう」「また来るよ」といった反応が得られにくい商売です。
その中で高い評価が得られる接客をしようと、モチベーションを高く持って頑張っていくのは難しいことです。
SHSの研修で学んだワンランク上のコミュニケーション、接客は、このコンビニエンスストアでのモチベーション強化に非常に効果的だと思ってます。

― SHSはどんなところにおすすめですか。

本気で従業員教育をやろうというところでしょうね。でもSHS任せではダメです。
一緒にやって積み重ねていかなければなりません。


今後のバースコム…商売は「笑売」から「勝売」へ
― 最後に今後のバースコムについてお聞かせください。

従業員教育は、すぐ結果が出るものではないし、大変なのですが、これをやり続ければ底力が違ってきますから必ず勝てると思っています。
私たちの商売はみんなが笑顔になる「笑売」、そしてゆくゆくは勝つという意味で「勝売」です。
数字をきっちり出しつつ、私もみんなとともに、人としても成長したいです。

― 本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。 

従業員教育で商売の底力をつけます


バースコム様のWebサイト
※ 取材日時 2010年3月